上映作品・近日上映作品

想像と創造

「梟 フクロウ」 上映中

【あなたはこの闇に何を見るのか】

17世紀・朝鮮王朝時代の記録物「仁祖実録」に記された“怪奇の死”にまつわる謎を題材に、盲目の目撃者が謎めいた死の真相を暴くため奔走する姿を予測不可能な展開で緊張感たっぷりに描き、韓国で大ヒットを記録したサスペンススリラー。

盲目の天才鍼医ギョンスは病の弟を救うため、誰にも言えない秘密を抱えながら宮廷で働いている。ある夜、ギョンスは王の子の死を“目撃”してしまったことで、おぞましい真実に直面する事態に。追われる身となった彼は、朝日が昇るまでという限られた時間のなか、謎を暴くため闇を駆けるが……。

「毒戦 BELIEVER」のリュ・ジュンヨルが主人公ギョンスを演じ、「コンフィデンシャル」シリーズのユ・ヘジンが共演。2023年・第59回大鐘賞映画祭で新人監督賞・脚本賞・編集賞、第44回青龍映画賞で新人監督賞・撮影照明賞・編集賞を受賞するなど、同年の韓国国内映画賞で最多受賞を記録した。

出演:リュ・ジュンヨル、ユ・ヘジン
監督・脚本:アン・テジン

2022年製作/118分/G/韓国
原題:The Night Owl
配給:ショウゲート

https://fukurou-movie.com/index.html


「COUNT ME IN 魂のリズム」 上映中

【ドラム好き、必見!!】

ロック界を代表するドラマーたちにスポットをあてたドキュメンタリー。

クライマックスへ向けた特別なセッションへの道のりを軸に、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのチャド・スミス、クイーンのロジャー・テイラー、アイアン・メイデンのニコ・マクブレイン、ポリスのスチュワート・コープランドといった大御所から、ロイヤル・ブラッドのベン・サッチャー、ザ・ダークネスのエミリー・ドーラン・デイビスといった若手まで、そうそうたる顔ぶれのドラマーたちが、ドラムの歴史や自身のキャリア、音楽やドラムそのものについて語り尽くす。

さらに、伝説的なジャズドラマーたちが現代のドラマーと音楽に与えてきた影響を解説しながら、それらのレガシーをロックに持ち込んだクリームのジンジャー・ベイカーの功績を紹介し、クラッシュのニック・“トッパー”・ヒードンやダムドのラット・スキャビーズらパンクバンドのドラマーたちもフィーチャーするなど、イギリス製作ならではの視点を交えて描き出す。

出演:チャド・スミス(レッド ホット チリ ペッパーズ)、ロジャー・テイラー(クイーン)他
監督・製作・脚本:マーク・ロー

2021年製作/85分/G/イギリス
原題:Count Me In
配給:ショウゲート

https://countmein.jp/index.html


「フォロウイング  HDレストア版」 上映中

【天才クリストファー・ノーラン 衝撃のデビュー作】

クリストファー・ノーラン監督が1998年に発表した長編デビュー作。他人の尾行を繰り返す男が思わぬ事件に巻き込まれていく姿を、時間軸を交錯させた複雑な構成で描き出す。

作家志望のビルは創作のヒントを得るため、街で目に止まった人々を尾行する日々を送っていた。そんなある日、ビルは尾行していることをターゲットの男に気づかれてしまう。その男コッブもまた、他人のアパートに不法侵入して私生活を覗き見る行為を繰り返しており、ビルはそんなコッブに次第に感化されていく。数日後、コッブとともにアパートに侵入したビルは、そこで見た写真の女性に興味を抱き、その女性の尾行を始めるが……。

1999年・第28回ロッテルダム映画祭で最高賞にあたるタイガーアワードを受賞するなど高く評価され、鬼才ノーランの名を一躍世界に知らしめた。2024年4月、デジタルリマスター版にてリバイバル公開。

出演:ジェレミー・セオボルド、アレックス・ハウ、ルーシー・ラッセル
監督・製作・脚本・撮影・編集:クリストファー・ノーラン

1998年製作/70分/イギリス
原題:Following
配給:AMGエンタテインメント

https://www.following-2024.com


「PERFECT DAYS」 上映中【移り変わる東京 ヴィム・ヴェンダース特集】

【こんなふうに生きていけたなら】

「パリ、テキサス」「ベルリン・天使の詩」などで知られるドイツの名匠ヴィム・ヴェンダースが、役所広司を主演に迎え、東京・渋谷を舞台にトイレの清掃員の男が送る日々の小さな揺らぎを描いたドラマ。2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で、役所が日本人俳優としては「誰も知らない」の柳楽優弥以来19年ぶり2人目となる男優賞を受賞した。

東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山。淡々とした同じ毎日を繰り返しているようにみえるが、彼にとって日々は常に新鮮な小さな喜びに満ちている。昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読むことが楽しみであり、人生は風に揺れる木のようでもあった。そして木が好きな平山は、いつも小さなフィルムカメラを持ち歩き、自身を重ねるかのように木々の写真を撮っていた。そんなある日、思いがけない再会を果たしたことをきっかけに、彼の過去に少しずつ光が当たっていく。

東京・渋谷区内17カ所の公共トイレを、世界的な建築家やクリエイターが改修する「THE TOKYO TOILET プロジェクト」に賛同したヴェンダースが、東京、渋谷の街、そして同プロジェクトで改修された公共トイレを舞台に描いた。共演に新人・中野有紗のほか、田中泯、柄本時生、石川さゆり、三浦友和ら。カンヌ国際映画祭では男優賞とあわせ、キリスト教関連の団体から、人間の内面を豊かに描いた作品に贈られるエキュメニカル審査員賞も受賞。また、第96回アカデミー賞の国際長編映画賞にノミネートされた。

出演:役所広司、柄本時生、中野有紗、アオイヤマダ
監督・脚本:ヴィム・ヴェンダース

2023年製作/124分/G/日本
配給:ビターズ・エンド

https://www.perfectdays-movie.jp


「東京画」 上映中 【移り変わる東京 ヴィム・ヴェンダース特集】

【東京の街と小津監督の足跡をたどるドキュメンタリー】

「パリ、テキサス」のヴィム・ヴェンダース監督が、敬愛する小津安二郎監督へのオマージュを込めて撮りあげたドキュメンタリー。1983年4月、東京で開催されたドイツ映画祭のために来日したヴェンダース監督は、小津の描いた“東京”を探して街をさまよい歩く。ヴェンダース監督は撮影のエドワード・ラックマンとともに好奇心の赴くまま、パチンコや竹の子族など当時の“日本的”な風景を記録。さらに小津作品には欠かせない俳優・笠智衆や小津組の名カメラマン・厚田雄春との対話を交えながら、小津の“東京”と、近代化した80年代の東京を描き出す。

出演:笠智衆、厚田雄春、ベルナー・ヘルツォーク
監督・脚本・編集:ヴィム・ヴェンダース

1985年製作/93分/G/西ドイツ・アメリカ合作
原題:Tokyo-Ga
配給:東北新社


「カラフルな魔女 角野栄子の物語が生まれる暮らし」 4月19日(金)より上映

【88歳、『魔女の宅急便』の作者が贈る、毎日を輝かせる魔法】

映画『カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~』は、「魔女の宅急便」の作者として知られる、児童文学作家・角野栄子の日常に4年にわたって密着したドキュメンタリーです。 鎌倉の自宅では自分で選んだ「いちご色」の壁や本棚に囲まれ、カラフルなファッションと個性的な眼鏡がトレードマーク。一方、5歳で母を亡くし戦争を経験。結婚後24歳でブラジルに渡り、35歳で作家デビューするなど、波乱万丈な人生を歩みながら、持ち前の冒険心と好奇心で幾多の苦難を乗り越えてきました。“想像力こそ、人間が持つ一番の魔法”と語る角野栄子とはどういう人物なのか?88歳のキュートな“魔女”が、老いや衰えさえも逆手にとって今もなお、夢いっぱいな物語を生み出す秘訣とはー。

出演:角野栄子
語り:宮崎あおい
監督:宮川麻里奈

2024年製作/97分/日本
配給:KADOKAWA

https://movies.kadokawa.co.jp/majo_kadono/


「リンダはチキンがたべたい!(吹替版)」 4月26日(金)より上映

【最高級のフレンチ・コメディが豪華吹替キャストで日本上陸!】

舞台はフランスのとある郊外。主人公リンダと母ポレットのチキンをめぐる大騒動と亡き父の記憶を描く物語。
本作の監督・脚本は気鋭の映画作家キアラ・マルタ(『Simple Women』)とアニメーション作家セバスチャン・ローデンバック(『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』)。夫婦であるふたりがタッグを組み、鋭く繊細な実写映画的演出と、描線の筆遣いが活き活きと残されたワイルドで大胆なアニメーションで、唯一無二の映画体験を贈る。
カラフルでスウィートな映像、笑いと涙のあいだを自由自在にかけめぐる物語、そしてなにより登場人物たちの爆発的に愛らしいアナーキーな魅力が前代未聞のレベルで掛け合わさった、大人から子どもまで誰もが楽しめる“史上最高級”のアニメーション・コメディ!

吹替キャスト:落合実結子、安藤サクラ、リリー・フランキー
監督・脚本:キアラ・マルタ、セバスチャン・ローデンバック

2023年製作/76分/フランス
原題:Linda veut poulet!
配給:アスミック・エース


「無名」 5月3日(金)より上映

【 2大スター共演のスパイ・ノワール】

「花様年華」「インファナル・アフェア」などの香港の名優トニー・レオンとテレビドラマ「陳情令」でブレイクした中国の若手俳優ワン・イーボーが共演し、第2次世界大戦下の上海で暗躍する中国共産党・中国国民党・日本軍のスパイたちの攻防をスリリングに描いたノワールサスペンス。

中国・汪兆銘政権の政治保衛部に所属するフーは、中国共産党の秘密工作員だった男ジャンの身辺調査を行う。フーは中国国民党に転向するというジャンから共産党幹部の情報を聞き出すことに成功する。1941年、上海に駐在する日本軍スパイのトップ・渡部は、政治保衛部の主任となったフーやその上司タンと日本料理店で戦局について話す。フーの部下として働くイエは、友人ワンとともに諜報活動に従事していたが……。

出演:トニー・レオン、ワン・イーボー
監督・脚本・編集:チェン・アル

2023年製作/131分/中国
原題:無名 Hidden Blade
配給:アンプラグド

https://unpfilm.com/mumei/


「ハッピー・オールド・イヤー」 5月3日(金)より上映

【“カンニング”の次は“断捨離” 共感度MAXムービー!】

『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(17)のサプライズヒットも記憶に新しい気鋭の映画製作スタジオGDH559と、同作の主人公“リン”ことチュティモン・ジョンジャルーンスックジンが再びタッグを組み、またもや斬新な切り口で放つ注目作。今春開催された第15回大阪アジアン映画祭でグランプリ(最優秀作品賞)を受賞し、一般公開を待ち望む声が続出する中、遂に待望の公開が決定した。
「この家にはモノが多過ぎる!全部捨ててやる!」と断捨離を敢行するヒロインが、その途上で家族、友人、元カレとその今カノを巻き込んで展開する、誰にも身に覚えのあるエピソード満載の共感度MAXムービー!

出演:チュティモン・ジョンジャルーンスックジン、サニー・スワンメーターノン
監督:ナワポン・タムロンラタナリット

2019年製作/113分/タイ
Happy Old Year
配給:ザジフィルム、マクザム

https://www.zaziefilms.com/happyoldyear/index.html


「アザー・ミュージック」 5月3日(金)より上映

【伝説のレコードショップOTHER MUSICを追いかけた21年間】

2016年5月、世界中の音楽ファンに激震が走った。ニューヨーク、イースト・ヴィレッジにあるレコードショップが閉店するという。このニュースを知り駆けつけたのは、店のスタッフと客として出会い、やがて夫婦となったドキュメンタリー作家コンビ、プロマ・バスーとロブ・ハッチ=ミラー。2人は、この店の知られざる歴史をdigり始める──。

1995年、アルバイト先のレンタルビデオ屋で知り合ったジョシュとクリスが、店を立ち上げた。巨大チェーン、タワーレコードの向かいにあるから、「アザー・ミュージック」。続々と、クセモノ揃いの愉快なスタッフが加わっていく。

2001年のNY同時多発テロとiTunesの誕生、03年のタワーレコードの倒産など、時代の大きなうねりに翻弄されながらも、「別」の道を模索し、抵抗し続けた奮闘の日々。その最中で、アーティスト=場所=カスタマーの双方向的なコミュニケーションによって、歴史的なシーンが次々に生まれていった理想的なコミュニティは、いかにして形づくられたのか。そして、店員や常連客にとって”家”だったような場所がなぜ失われるに至ったのか……。これは、「その他」であることを、控えめに誇りながら、「もうひとつ」の可能性を追い求め足掻き続けた異人たちの、哀しく美しい、世界にたったひとつの青春群像物語。

出演:マーティン・ゴア、ジェイソン・シュワルツマン、ベニチオ・デルトロ、小山田圭吾 他
監督・製作・撮影:プロマ・バスー、ロブ・ハッチ=ミラー

2019年製作/85分/アメリカ
Other Music
配給:グッチーズ・フリースクール

https://gfs.schoolbus.jp/othermusic/

 


「かくしごと」 6月7日(金)より上映

【その嘘は、罪か、愛か】

『生きてるだけで、愛。』(18)で鮮烈な長編監督デビューを飾った映像クリエイター、関根光才の待望の長編第二作目となったのは、杏を主演に迎えた、子を守る母親の強烈な愛と嘘の物語。原作は「ミステリー作家が描く感動小説」として評価も高い、北國浩二の「噓」(PHP文芸文庫)。主人公・千紗子役に、ドラマ、映画、モデルと幅広く活躍する俳優、杏。「今の自分だからこそ演じることができる」と、その深い母性を芝居を超えて体現し、鮮やかに観る者の心に焼き付ける。父・孝蔵役には、名優、奥田瑛二。認知症を患い、娘のことすら忘れ、日に日に別人のように衰えてゆく姿を、静かながら胸に迫る演技で圧倒する。少年役に中須翔真、さらに佐津川愛美、酒向 芳、安藤政信といった実力派俳優が脇を固める。主題歌は、TVアニメ『呪術廻戦』「渋谷事変」のエンディングテーマも話題になったオルタナティブロックバンド 羊文学の「tears」。持ち前の繊細な歌声が、本作の鑑賞後の心に柔らかな余韻を残す。 人の目も社会も関係なく、子への揺るがない愛を貫き通す千紗子の深く激しい母性をあなたは受け入れることができるか─。心揺さぶるヒューマン・ミステリーが誕生した。

出演:杏、中須翔真、佐津川愛美、酒向芳、安藤政信/奥田瑛二
監督・脚本:関根光才
原作:北國浩二「嘘」

2024年製作/128分/日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ

https://happinet-phantom.com/kakushigoto/index.html

 


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