上映作品・近日上映作品

 

『くすぶりの狂騒曲』 上映中 2月13日(木)終了予定

【高知出身、和田正人さん主演最新作!】

2014年「大宮ラクーンよしもと劇場」オープンに合わせて、東京の劇場でくすぶり続けていた「マヂカルラブリー」「GAG少年楽団」「タモンズ」などの芸人たちが集められた。「島流し」と揶揄されながらも、大宮を盛り上げるためにユニット「大宮セブン」を結成。当初は劇場にお客さんが全く入らず、ほぼ無観客ライブの毎日だった。そのため、「大宮セブン」のメンバーたちは自ら煙の中での営業、雨の中傘をさしての営業、ただのカレー屋でほぼ外国人の中での営業など東京では考えられない数々の修羅場をくぐって、今では多くのメンバーは数々の賞レースで結果を残し、テレビでも活躍。そんな「大宮セブン」の初期メンバーでありながら、仲間の活躍を横目に、飛躍のきっかけを掴めない状況に葛藤するタモンズを中心に成功を夢見る芸人たちの軌跡をたどる大人たちの青春群像劇が誕生した。
本作の中心となる芸人コンビ・タモンズを演じるのは舞台「駆けぬける風のように」で文化庁芸術祭 演劇部門「新人賞」受賞し、TBS金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』など数々のドラマ、映画で活躍する和田正人がツッコミの大波康平を演じ、一方、ボケの安部浩章は入江悠監督の出世作である映画『SR サイタマノラッパー』で主演を務め、その後も吉田恵輔、行定勲、犬童一心、藤井道人など数々の名監督の作品に出演する駒木根隆介が演じる。他にもチュートリアルの徳井義実、岡田義徳など実力派俳優が参加。
歳を取るにつれて抱いていた夢を諦めたり、今の人生に無理やり納得をしたりしていませんか?本当に自分がやりたかった事がやれていますか?夢を抱いて輝いていた昔を懐かしく振り返ってばかりいませんか?何か一つでも当てはまった人へ贈る人生応援ムービー、それが映画「くすぶりの狂騒曲」です。

〈STORY〉
「大宮セブン」が活動する大宮ラクーンよしもと劇場は少ない客、会社からの非難や悪口などなどお世辞にもその扱いは良いものとは言えなかった。追い打ちをかけるようにコロナ禍により劇場などの活動が停止し、収入低下などにより彼らの不安や状況は悪化の一過を辿っていた。
そんな中、「大宮セブン」メンバーの「すゑひろがりず」がM-1グランプリで決勝進出をはたし、YouTubeでの活動から人気を得て大宮セブンの活動にも変化の兆しが見え始める。さらに続くようにR-1でのマヂカルラブリー野田の優勝、M-1グランプリでマジカルラブリーが優勝を果たし一気に大宮に注目が集まる。メンバーも各賞レースで結果を残し、大宮セブンの躍進が始まる。しかし初期メンバーであるタモンズは仲間の活躍を横目に、飛躍のきっかけを掴めないまま、手掛かりを掴もうともがき苦しんでいた。現状を打開するためにコンビ名を改名したり、果てには新たにメンバーを追加してトリオになろうとしたり、明確な指針もないまま迷走を始める。
そんな彼らの様子を間近で見ていた大宮セブンのメンバーは夜中に相談に乗ったり、自身の問題と重ねたりしながらタモンズを何とか支えるのであった。メンバー間の友情、応援などを経てタモンズは芸人を目指した時の純粋な気持ちを思い出し、ラストイヤーのM-1へ最後の挑戦に挑むのであった。

出演:和田正人、駒木根隆介、辻凪子、土屋佑壱、永瀬未留、徳井義実(チュートリアル)/岡田義徳
監督:立川晋輔

2024年/112分/日本/シネマスコープ
配給:イオンエンターテイメント、吉本興業

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『映画を愛する君へ』 上映中

【アルノー・デプレシャン監督最新作!映画愛に溢れたシネマエッセイ】

19世紀末に誕生してから現在に至るまでの映画の魅力と魔法を語り尽くす、映画への深い愛と映画館への賛美に満ち溢れたシネマ・エッセイ。デプレシャン監督は、『キングス&クイーン』(04)や『クリスマス・ストーリー』(08)などで、数々の映画賞にノミネートされ、日本の映画ファンからも人気高い名匠。本作も、第77回カンヌ国際映画祭で特別上映され、最優秀ドキュメンタリー賞にあたるゴールデン・アイ賞にノミネートされた。映画ファンから絶賛の声が上がった話題作。
デプレシャン監督の過去作『そして僕は恋をする』(96)や『あの頃エッフェル塔の下で』(15)でマチュー・アマルリックが演じる主人公ポール・デュダリスに、監督自身を投影した自伝的映画になっている。初めて映画館を訪れた幼少期、映画部で上映会を企画した学生時代、評論家から映画監督への転身を決意した成人期を、映画史と共に描く。マチュー・アマルリックは本人役として出演。祖母役をジャン・ユスターシュ監督の傑作『ママと娼婦』(73)で知られるフランソワーズ・ルブランが、14歳のポール役を『落下の解剖学』(23)の視覚障害のある息子役で注目を浴びたミロ・マシャド・グラネールが演じている。

本編には、映画史に功績を残した50本以上の名作が登場。リュミエール兄弟による映画の発明から、アベル・ガンスの『ナポレオン』(27)、フランク・キャプラ『或る夜の出来事』(34)、アルフレッド・ヒッチコック『北北西に進路を取れ』(59)、黒澤明『乱』(85)、クロード・ランズマン『SHOAHショア』(85)、ジェームズ・キャメロン『ターミネーター2』(91)、『ノッティングヒルの恋人』(99)など、世界中の様々なジャンルの映画が洪水のようにスクリーンを駆け巡る。そのほか、フランソワ・トリュフォー、ジャン=リュック・ゴダール、イングマール・ベルイマンらの映画も登場。デプレシャン監督が尊敬するアメリカの哲学者スタンリー・カヴェルやフランスの批評家アンドレ・バザンの言葉も借りながら、“映画とは何か”に迫る。

さらに、ドラマとドキュメンタリーを融合したハイブリッドな構成で綴られる。フィクションのシーンには、一般の観客が映画体験エピソードを語るインタビューシーンが挟まれる。「本作の主題は“私たち”映画の観客」と監督が語るように、観客の視点で映画愛が描かれる。シネ・ヌーヴォ(大阪)やアンスティチュ・フランセ(東京)など、日本の映画館の登場も見逃せない。映画は私たちの人生にどれほどの影響をもたらすのか——。デプレシャン監督が贈る映画と映画館へのラブレターを、ぜひ映画館で受け取って欲しい。

出演:ルイ・バーマン、クレマン・エルヴュー=レジェ、フランソワーズ・ルブラン、ミロ・マシャド・グラネール、サム・シェムール、ミシャ・レスコー、ショシャナ・フェルマン、ケント・ジョーンズ、サリフ・シセ、マチュー・アマルリック
監督・脚本:アルノー・デプレシャン

2024 年/88分/フランス/シネマスコープ
配給:アンプラグド


『大人は判ってくれない 4Kデジタルリマスター版(2K上映)
1月31日(金)〜2月13日(木)
【『映画を愛する君へ』上映記念 】2週間限定上映

【フランソワ・トリュフォーの自伝的デビュー作を2週間限定上映!】

同時上映の『映画を愛する君へ』で印象的に引用される本作『大人は判ってくれない』は、ジャン=リュック・ゴダール監督などと共に「ヌーヴェルバーグの旗手」として世界に知られる監督、フランソワ・トリュフォーが1959年に発表した長編デビュー作。

12歳の少年アントワーヌ・ドワネルを主人公に描いた自伝的要素の強い作品は、第12回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞し、本作の後もジャン=ピエール・レオー演じる主人公アントワーヌの成長を20年にわたって撮り続け、シリーズ5作目まで制作された。

〈STORY〉
少年アントワーヌにとって毎日は苦痛の連続。
学校では教師からの叱責が絶えず、家庭では両親の口論が絶えず、息の詰まる毎日を送っていた。
そんな彼の唯一の逃げ場は映画館であった。
ある日の登校中、親友ルネと学校をサボり遊んでいると、街中で母親が見知らぬ男と抱き合う姿を目撃し、視線が合う。翌朝、前日の欠席理由を教師に追求されたアントワーヌは咄嗟に、「母親が死んだ。」と嘘をつくが……。

出演:ジャン=ピエール・レオー、クレール・モーリエ、アルベール・レミー、ギー・ドコンブル、パトリック・オーフェー、ジョルジュ・フラマン
監督・脚本:フランソワ・トリュフォー

1959 年/99分/フランス/シネマスコープ/PG12
配給:KADOKAWA


※『大人は判ってくれない』のみ上映


『大きな家』 上映中

【『14歳の栞』『MONDAYS』監督・竹林亮 × 企画・齊藤工 】

東京のとある児童養護施設。ここで暮らす子どもたちは、死別・病気・虐待・経済的問題など、さまざまな事情によって親と離れて暮らしています。「大きな家」は、そんな子どもたちの葛藤をありのまま切り取った、成長リアリティ映画です。これまで社会で注目されづらかった児童養護施設に真正面からカメラを向け、透明化されてきた子どもたちの心の内を描いています。

親と離れて暮らす子どもたちは、何を想い、何に悩み、どうやって大人になっていくのでしょうか。「大きな家」では、それぞれの子どもの物語を7歳、11歳、14歳…と年齢順に見せ、ひとりひとりに焦点を当てていき、成長の過程を追っていきます。両親やきょうだいへの想いや、生活を身近で支える職員との関係性、学校の友だちとの距離感、将来施設から出たあとの暮らしなど、年齢を重ねるごとに葛藤は変化していくことが明らかになっていきます。

監督は、中学2年生1クラス35人全員に密着した青春リアリティ映画『14歳の栞』(2021)や、社員全員がタイムループする劇映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』(2022)で 注目を浴びた竹林亮。『14歳の栞』で見出された、些細で忘れてしまいそうな瞬間を切り取る才能が、本作でも開花しました。また『MONDAYS』では、日本映画批評家大賞で新人監督賞・編集賞を受賞。『大きな家』はストイックなドキュメンタリー性も持ちながら、自身の構成・編集力を活かし、児童養護施設という難しいテーマを描いた作品です。

企画・プロデュースを担ったのは、齊藤工。俳優として第一線を走る傍ら、映画監督やプロデューサーとしても活動しています。竹林監督とは旧知の仲で、『14歳の栞』をきっかけに、児童養護施設の映画化に踏み切りました。本作に向けて、齊藤工は「私は、この作品を作るためにずっと映画に関わってきたのかもしれない。そんな、自分の理由になるくらいの作品ができました。」とコメントしています。

配信やパッケージ化は予定しておりませんので、ぜひ劇場でご覧ください。

〈STORY〉
東京のとある児童養護施設。ここでは、死別・病気・虐待・経済的問題など、さまざまな事情で親と離れて暮らす子どもたちと職員が日々を過ごしています。家族とも他人とも言い切れない、そんなつながりの中で育つ子どもたちの本音と、彼らを支える眼差しに密着しました。
生きることへの不安。うまく築けない人間関係。変えられないものと、ともに生きていくということ。ここに映っているのは、特別なものではなく、葛藤しながらもたしかに大人になっていく姿と、それを包んでいる、いつか忘れてしまうような日常の景色です。
この映画を観終わったあとは、彼らだけでなく自分が歩んできた道のりをきっと肯定したくなる。そして、あなたの“ふつう”が少しだけ広がり、明日をまた生きていく勇気をもらえる123分です。

監督・編集:竹林亮
企画・プロデュース:齊藤工

2024年/123分/日本/16:9
配給:パルコ

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『満ち足りた家族』 2月14日(金)より上映

【主演 ソル・ギョング&チャン・ドンゴン × 監督 名匠ホ・ジノ 】

弁護士の兄と医者の弟。それぞれに美しい妻を持ち、高校生の娘・息子を育て、何不自由ない満ち足りた生活を送っていた。
だがある日突然、2人は子供たちに関する恐るべき秘密に直面し、家族の運命が狂いはじめる。

監督は、『八月のクリスマス』で商業長編監督デビューするなり韓国映画ニューウェイブの始まりをいち早く世界に告げたホ・ジノ。その演出力への絶大な信頼から数多の俳優たちが出演を嘱望してきたホ・ジノの最新作『満ち足りた家族』では、家族間の親密な描写を細やかに積み重ねながら、人間の心理の奥底に潜む淀みや揺れ動きを緻密に、衝撃的に描きあげた。
キャストにソル・ギョング、チャン・ドンゴン、キム・ヒエ、クローディア・キムら韓国映画界を代表する名優が揃い、ホ・ジノならではの細やかで陰影に富む心理描写をさらに究め、自身の最高峰とも呼ぶべき傑作に結実させた。
2023年秋のトロント国際映画祭でワールドプレミアされた『満ち足りた家族』は、その好評が瞬く間に伝わり、以後2024年秋までの約1年間で20前後の映画祭に入選するという快挙も達成。
完璧な美学を築き上げたホ・ジノという才能に世界中から熱い視線が注がれている。

〈STORY〉
兄ジェワン(ソル・ギョング)は、道徳よりも物質的な利益を優先して生きてきた弁護士だ。仕事のためなら、殺人犯の弁護でさえも厭わない。年下の2人目の妻ジス(クローディア・キム)や10代の娘らと共に豪華マンションに住み、家事は家政婦がこなす誰もがうらやむ暮らしだ。
一方、小児科医として働くジェギュ(チャン・ドンゴン)は、どんな時にも道徳的で良心的であることを信念に生きてきた。年長の妻ヨンギョン(キム・ヒエ)と10代の息子と共に住む彼は、老いて認知症気味になった母の介護にも献身的に当たり、品行方正な日々を送る。
まったく相容れない信念に基づいて生きてきた兄弟。
しかし2人は、それぞれの妻を伴って月に1回、高級レストランの個室に集い、ディナーを共にする。
レストランではお得意様であるジェワン夫妻が常に優先され、兄弟家族同士の会話はどこかぎこちない。
ディナーが行われた夜、時を同じくある事件が起こり、満ち足りた日々を送る家族が想像だにしなかった衝撃の結末を招き寄せる―。

出演:ソル・ギョング、チャン・ドンゴン、キム・ヒエ、クローディア・キム
監督:ホ・ジノ

2024年/109分/韓国/シネマスコープ/PG12
配給:日活/KDDI

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『どうすればよかったか?』 2月21日(金)より上映

【全国で満席続出の衝撃作! 分かりあえなさと共に生きる、全ての人へ】

面倒見がよく優秀な姉に統合失調症の症状が現れた
父と母は玄関に南京錠をかけ、彼女を閉じ込めた――
家族という他者との20年にわたる対話の記録

面倒見がよく、絵がうまくて優秀な8歳ちがいの姉。両親の影響から医師を志し、医学部に進学した彼女がある日突然、事実とは思えないことを叫び出した。統合失調症が疑われたが、医師で研究者でもある父と母はそれを認めず、精神科の受診から姉を遠ざけた。その判断に疑問を感じた弟の藤野知明(監督)は、両親に説得を試みるも解決には至らず、わだかまりを抱えながら実家を離れた。

このままでは何も残らない——姉が発症したと思われる日から18年後、映像制作を学んだ藤野は帰省ごとに家族の姿を記録しはじめる。一家そろっての外出や食卓の風景にカメラを向けながら両親の話に耳を傾け、姉に声をかけつづけるが、状況はますます悪化。両親は玄関に鎖と南京錠をかけて姉を閉じ込めるようになり……。

20年にわたってカメラを通して家族との対話を重ね、社会から隔たれた家の中と姉の姿を記録した本作。“どうすればよかったか?” 正解のない問いはスクリーンを越え、私たちの奥底に容赦なく響きつづける。

監督・撮影・編集:藤野知明
制作・撮影・編集:淺野由美子

2024年/101分/日本/ビスタ
配給:東風

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『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』 2月28日(金)より上映

【香港歴代No.1大ヒット!アクション映画史に名を刻む傑作誕生 】

第97回アカデミー賞® 国際長編映画賞の香港代表に選出され、第77回カンヌ国際映画祭での初上映から熱狂的な拍手を浴びた本作。香港公開後も話題が広がり続け、ついには香港映画として歴代No.1の動員を達成した。

舞台は伝説の「九龍城砦」——無法地帯として知られ、今は失われたその場所が、圧倒的なスケールでスクリーンに蘇る。ルイス・クー、サモ・ハンといった香港映画界のレジェンドから若手実力派までが集結し、壮絶なアクションで観客を圧倒する。そして、約10億円を投じて精密に再現された九龍城砦のセットは圧巻。息を呑むスケールと細部へのこだわりが、観る者の心を鷲掴みにする。

〈STORY〉
九龍城砦(きゅうりゅうじょうさい)――かつて無数の黒社会が野望を燃やし、覇権を争っていた。
80年代、香港へ密入国した若者、陳洛軍(チャン・ロッグワン)は、黒社会の掟に逆らったことで組織に追われ、運命に導かれるように九龍城砦へ逃げ込む。そこで住民たちに受け入れられ、絆を深めながら仲間と出会い、友情を育んでいく。やがて、九龍城砦を巻き込んだ争いが激化する中、陳洛軍たちはそれぞれの信念を胸に、命を懸けた最後の戦いに挑む――。

出演:ルイス・クー、サモ・ハン、リッチー・レン、レイモンド・ラム、フィリップ・ン
監督:ソイ・チェン アクション 監督:谷垣健治 音楽:川井憲次

2024年/125分/香港/シネマスコープ/PG12
配給:クロックワークス

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『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』 3月7日(金)より上映

 

【ベネチア国際映画祭 最高賞 金獅子賞 受賞! 】

色鮮やかな映像とユーモアにあふれた作品で観客を魅了してきたペドロ・アルモドバル。アカデミー賞®外国語映画賞に輝いた『オール・アバウト・マイ・マザー』(99)、アカデミー賞®脚本賞を受賞した『トーク・トゥ・ハー』(02)をはじめ映画界に偉大な足跡を残し続ける名匠が贈る最新作は、病に侵され安楽死を望む女性と彼女に寄り添う親友の最期の数日間を描く物語。75歳を超え円熟味を増したアルモドバルが、独自の感性溢れるカラフルな世界観で人生最期のかけがえのない日々を描いた最高傑作が誕生した。
本作の主演は、ウェス・アンダーソン監督作やジム・ジャームッシュ監督作の常連として知られ、『フィクサー』(07)でアカデミー助演女優賞®に輝いた女優、ティルダ・スウィントン。共演には、『アリスのままで』(14)でのアカデミー主演女優賞®に加え、世界三大映画祭すべてで女優賞を受賞したジュリアン・ムーア。ふたりのオスカー女優が親友同士を演じ、繊細で美しい友情を体現する。
また第 82 回ゴールデングローブ賞のノミネーションが発表され、主演のティルダ・スウィントンが見事ドラマ部門の主演女優賞にノミネートを果たした。本作が2回目のタッグとなるティルダ・スウィントンとペドロ・アルモドバル監督。「私たちは瞬時にお互いを理解できるのです」と話すアルモドバル監督はティルダの演技力に絶大な信頼をおいており、自身の作品の中枢を担う役を見事に勤め上げたティルダを絶賛している。

〈STORY〉
その日、あなたが隣にいてくれたならー
重い病に侵されたマーサ(ティルダ・スウィントン)は、かつての親友イングリッド(ジュリアン・ムーア)と再会し、会っていない時間を埋めるように病室で語らう日々を過ごしていた。治療を拒み自らの意志で安楽死を望むマーサは、人の気配を感じながら最期を迎えたいと願い、“その日”が来る時に隣の部屋にいてほしいとイングリッドに頼む。悩んだ末に彼女の最期に寄り添うことを決めたイングリッドは、マーサが借りた森の中の小さな家で暮らし始める。そして、マーサは「ドアを開けて寝るけれど もしドアが閉まっていたら私はもうこの世にはいないー」と告げ、最期の時を迎える彼女との短い数日間が始まるのだった。

出演:ティルダ・スウィントン、ジュリアン・ムーア、ジョン・タトゥーロ、アレッサンドロ・ニボラ
監督・脚本:ペドロ・アルモドバル
原作:シーグリッド・ヌーネス「What Are You Going Through」

2024年/107分/スペイン/シネマスコープ
配給:ワーナー・ブラザース映画

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『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』 4月25日(金)より上映

【萩原利久 × 河合優実 × 監督•大九明子 × 原作•福徳秀介(ジャルジャル)

第37回東京国際映画祭コンペティション部門公式出品作品!熱狂的ファンも多いコント職人ジャルジャルの福徳秀介が2020年に小説家デビューを果たした珠玉の恋愛小説。監督は映画『勝手にふるえてろ』(17)、『私をくいとめて』(20)など、数々の話題作を手がける大九明子。主人公の冴えない毎日を送る大学生・小西徹を萩原利久、小西が恋に落ちるヒロイン・桜田花を河合優実が演じる。さらに、伊東蒼、黒崎煌代ら若き実力派俳優が勢揃いした。映画史に残る新たな最高傑作が誕生!

〈STORY〉
思い描いていた大学生活とはほど遠い、冴えない毎日を送る小西。学内唯一の友人・山根や銭湯のバイト仲間・さっちゃんとは、他愛もないことでふざけあう日々。ある日の授業終わり、お団子頭の桜田の凛々しい姿に目を奪われた。思い切って声をかけると、拍子抜けするほど偶然が重なり急速に意気投合する。会話が尽きない中、「毎日楽しいって思いたい。今日の空が一番好き、って思いたい」と桜田が何気なく口にした言葉が胸に刺さる。その言葉は、奇しくも、半年前に亡くなった大好きな祖母の言葉と同じで、桜田と出会えた喜びにひとり震える。ようやく自分を取り巻く世界を少しだけ愛せそうになった矢先、運命を変える衝撃の出来事が二人を襲うー。

出演:萩原利久、河合優実、伊東蒼、黒崎煌代、安齋肇、浅香航大、松本穂香/古田新太
監督・脚本:大九明子
原作:福徳秀介「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」(小学館刊)

2025年/127分/日本
配給:日活

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『BAUS 映画から船出した映画館』 近日順次上映

【高知と東京を拠点に活動する甫木元空 監督 最新作! 】

監督を務めるのは、バンド・Bialystocksのボーカルとしても活動し、映画『はだかのゆめ』(22)では小説も出版するなど、各界で活躍する甫木元空。「吉祥寺に育てられた映画館 イノカン・MEG・バウス 吉祥寺っ子映画館三代記」(本田拓夫著/文藝春秋企画出版部発行・文藝春秋発売)を原作に青山真治が着々と温めていた脚本を、2022年3月の逝去を機に甫木元が引き継ぎ執筆した。劇中の音楽は、吉祥寺バウスシアターや青山真治とも縁深い大友良英が担当する。主演を務めるのはこれが監督とは初のタッグとなる染谷将太。映画の未来へ情熱を燃やすサネオを演じる。サネオの兄・ハジメ役には、ロックバンド銀杏BOYZの峯田和伸。そして、サネオの妻・ハマ役を夏帆が演じる。さらには、鈴木慶一、橋本愛、光石研、とよた真帆といった豪華な顔ぶれが揃い、実力派俳優たちが生命力あふれる演技で物語を彩る。映画上映だけに留まらず、演劇、音楽、落語……「おもしろいことはなんでもやる」という無謀なコンセプトを掲げ、多くの観客と作り手に愛されながら30年の歴史を築いた吉祥寺バウスシアター。2014年の閉館から遡ること約90年、1925年に吉祥寺に初めての映画館“井の頭会館”がつくられ、1951年にはバウスシアターの前身となる“ムサシノ映画劇場”が誕生していた。

「映画館」という、ささやかでいてあらゆる人々に開かれた空間。本作ではそんな唯一無二の場所を舞台に、時流に翻弄されながらも娯楽を届け続けた家族の長い道のりを辿り、現在、そしてその先へと続く希望に満ちた「あした」を描き出す。

〈STORY〉
1927年。活動写真に魅了され、「あした」を夢見て青森から上京したサネオとハジメは、ひょんなことから吉祥寺初の映画館“井の頭会館”で働き始める。
兄・ハジメは活弁士、弟・サネオは社長として奮闘。
劇場のさらなる発展を目指す二人だったが、戦争の足音がすぐそこまで迫っていた——。

出演:染谷将太、峯田和伸、夏帆
渋谷そらじ、伊藤かれん、斉藤陽一郎、川瀬陽太、井手健介、吉岡睦雄
奥野瑛太、黒田大輔、テイ龍進、新井美羽、金田静奈、松田弘子
とよた真帆、光石研、橋本愛、鈴木慶一

監督:甫木元空
脚本:青山真治、甫木元空 音楽:大友良英

2024年/116分/日本/ヨーロピアンビスタ
配給:コピアポア・フィルム/boid

公式サイト

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