上映作品・近日上映作品

『エミリア・ペレス』 上映中

【本年度アカデミー賞最多13ノミネート!賞レースを席巻! 】

本年度アカデミー賞®最多12部門13ノミネートを果たし、世界の賞レース席巻!今この時も各国の観客に衝撃と感動を轟かせている話題作が、ついに日本にも最大風速の嵐を巻き起こす!
出演は、ハリウッド超大作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のゾーイ・サルダナ、トランスジェンダー女優初のオスカー受賞が期待されるカルラ・ソフィア・ガスコン、全米の若者から絶大な人気を誇るセレーナ・ゴメス。女優たちの圧巻の演技がカンヌ映画祭を沸かせ、女優賞をアンサンブル受賞した。
監督は、フランスの名匠ジャック・オーディアール。かつてない世界観で破天荒なストーリーを、ジャンルを超えた感動作にまとめあげた。大注目のサンローラン プロダクション制作による、誰も観たことのない異色のミュージカル・エンターテインメント!

〈STORY〉
メキシコの麻薬王マニタスから「女性としての新たな人生を用意してほしい」という極秘の依頼を受けた弁護士のリタ。完璧な計画により、マニタスは姿を消すことに成功するも、数年後、イギリスに移住し新生活を送っていたリタの前に現れたのは、新しい存在として生きるエミリア・ペレスだった。過去と現在、罪と救済、愛と憎しみが交錯する中、運命は思わぬ方向へと大きく動き出す――。

出演:ゾーイ・サルダナ、カルラ・ソフィア・ガスコン、セレーナ・ゴメス、アドリアーナ・パス
監督・脚本:ジャック・オーディアール

制作:サンローラン プロダクション by アンソニー・ヴァカレロ

2024年/133分/フランス/シネマスコープ
配給:ギャガ
© 2024 PAGE 114 – WHY NOT PRODUCTIONS – PATHÉ FILMS – FRANCE 2 CINÉMA

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『14歳の栞』 上映中 4月24日(木)終了予定

【劇場でしか観られない『大きな家』の原点!】

中学2年生、14歳。「14歳の栞」は大人でもなく、子供でもない年齢である35人の生徒に密着し、中学3年生になる直前の3ヶ月をありのまま切り取った青春リアリティ映画です。
学校を休みがちなクラスメイトへの思い、告白の瞬間、友達に隠している秘密…など、彼らにとってかけがえのない14歳の瞬間が詰め込まれています。性格やクラスでの立ち位置など、全く違うはずなのに、彼らが語るどの言葉もどこか自分と重なり、共感してしまいます。ひとクラスに詰め込まれた35人分の物語を俯瞰するという、“誰もが通ってきたのに、まだ誰も見ることができなかった景色”を体験できる作品です。

監督は「ハロー!ブランニューワールド」を手掛けた竹林亮、企画は同作品でもタッグを組んだ栗林和明が務めます。主題歌には、ボーカルの尾崎世界観率いるクリープハイプの人気楽曲「栞」を起用。本作の着想のきっかけともなったこの曲は、“後悔を捨てて進むのではなく、後悔と共に進む”ことに光を当てた曲。子供でも大人でもない時期の、あいまいな感情の狭間で揺れる14歳の中学生たちの日常を鮮やかに彩ります。また、冒頭のナレーションはタレント・女優のYOUが務めます。

〈STORY〉
とある中学校の3学期、「2年6組」35人全員に密着し、ひとりひとりの物語を紐解いていく 青春リアリティ映画。劇的な主人公もいなければ、大きなどんでん返しもない。

学校で眠ってばかりいるのに、家ではお菓子作りに勤しんでいる男の子。
お調子者で「ウルサイ」のに、デートに行くとぜんぜん話さない男の子。
「キャラを変えたい。できれば子供からやり直したい」と嘆く、地味で無口な女の子。

そこには、非行少年も、家出少女も登場しません。 ただその誰もが、いまの私たちと同じようにわかりにくい問題にぶつかり、解決の仕方もあ いまいなままに、前へ進んでいきます。 全くの他人であるはずなのに、その1人1人にどこか自分が重なり、気づけば目が離せなく なってしまう。 あのころ私たちは、どんな人が好きで、どんな人が嫌いで、何に傷ついて、何に悩んで、何 を決意して、何を夢見ていたのか。そんな記憶と感情が、次々と溢れかえっていきます。

この映画には「誰もが通ってきたのに、まだ誰も見たことがなかった景色」があり、そして、普通の映画を観るのとは全く違う「心のタイムマシーンに乗るような体験」が待っています。すべてが慌ただしい世の中だからこそ、一度立ち止まり、いつでもあの頃の気持ちに立ち返るための「栞」をはさんでもらうための映画です。

監督:竹林亮(『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』『大きな家』)
企画・プロデュース:栗林和明

主題歌:クリープハイプ「栞」(ユニバーサル シグマ)

2021年/120分/日本/16:9
配給:パルコ
©CHOCOLATE Inc.

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『天国の日々 4K』(2K上映) 上映中

【名匠テレンス・マリックの“最も美しい映画”が本来の姿で蘇る】

自然光にこだわり徹底したリアリズムで描かれた本作は、公開当時から高く評価されてきた。“マジック・アワー”と呼ばれる日没間近の柔らかい光の中で撮影するために、1日の撮影時間は日没前のわずか20分間。テレンス・マリック監督と撮影監督ネストール・アルメンドロスは「グリフィスやチャップリンの時代を思わせるような」、「屋内はフェルメールの絵画のような」と映像のイメージを共有し合った。2人の狙い通り、美しい画面づくりには成功したが、一方でその極度なこだわりのため、スケジュールや予算は予定を大きく超過。プロデューサーのバート・シュナイダーは自宅を抵当に入れたという。次回作のあったアルメンドロスは最後まで撮影監督を務めることが出来ず、途中でハスケル・ウェクスラーに引き継ぎ完成させた執念の一作。この作品に全てを注いだマリックが次回作の『シン・レッド・ライン』(98)までの20年間、1本も映画を撮らなかったことは長年にわたり映画界の伝説として語られている。 音楽は巨匠エンニオ・モリコーネ。オープニング曲はマリックの希望でサン=サーンスの「動物の謝肉祭」が使用され、モリコーネはこの曲に合うように劇中の音楽を作曲した。彼にとって初めてのアカデミー賞作曲賞ノミネート作品となり、第33回英国アカデミー賞で作曲賞を受賞。

〈STORY〉
20世紀初頭のテキサス。青年ビル(リチャード・ギア)はシカゴでトラブルを起こし、妹のリンダ(リンダ・マンズ)、ビルの恋人アビー(ブルック・アダムス)とともに広大な麦畑に流れ着く。3人は裕福な地主のチャック(サム・シェパード)のために麦刈りの仕事をすることになった。秋が近づくころチャックは不治の病に侵されていることを医師から告げられる。麦刈りの時期が終わると労働者たちはそれぞれの故郷に帰ることになっていたが、チャックはアビーを見初め周囲の反対も聞かず結婚を申し込む。自分が身を引いた方がいいと悟ったビルは一人その地を去っていく。しかし翌年彼が再びテキサスに戻ってきたことからビル、チャック、アビーの3人は思わぬ展開を迎えた。

出演:リチャード・ギア、ブルック・アダムス、リンダ・マンズ、サム・シェパード、ロバート・J・ウィルク、ステュアート・マーゴリン
監督・脚本:テレンス・マリック
音楽:エンニオ・モリコーネ

1978年/94分/アメリカ/ビスタ/PG12
配給:アンプラグド
©2025, 1978 BY PARAMOUNT PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

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『銀幕の友』 上映中 4月24日(木)終了予定

【『無名』ワン・イーボー主演!ベルリン国際映画祭正式出品】

本作は中国のインディペンデント映画祭である西寧FIRST青年映画祭とシャネルの特別プログラム「FIRST FRAME」のコラボレーションにより実現した。ともにシャネルのアンバサダーであるワン・イーボーとジョウ・シュンをW主演に迎え、第53回金馬奨作品賞受賞『八月』(16)のチャン・ダーレイ監督がメガホンを取った。舞台は1990年のアジア競技大会後の中国。ひとつのことが終わるとき、新しい出会いが訪れるもの。映画製作所で上映される映画のチケットを受付係が配り、そよ風のようにやって来た内気な詩人が誰かを待っている。どこか懐かしいにおいを漂わせる空気の中で、人々のつつましやかな暮らしが優しく語られる。

〈STORY〉
1990年10月8日、北京で開催されたアジア競技大会の閉幕の日の翌日。中国のとある地方都市にある映画製作会社の受付で働いているシャオ・ジョウは、前日に役目を終えた大会マスコットのパンパンの巨大な像の撤去作業にいそしむ作業員を横目に、今夜開催される映画上映会のチケットを取りに来る社員たちの相手をしている。そこに、旅から帰ってきたという詩人のリー・モーが、友人を訪ねてやって来る。昼休みに出た友人を待つ間、ふたりは幾ばくかの言葉を交わす。やわらかい秋風が開け放した事務所の窓を通り抜ける。日が落ちると人々が集まり始め、『大人は判ってくれない』の上映が始まる。

出演:ワン・イーボー、ジョウ・シュン
監督:チャン・ダーレイ

特別鑑賞料金:一律 1,300 円
※特別興行につき各種割引、ご招待券はご利用いただけません。予めご了承ください。

2022年/24分/中国/スタンダード
配給:彩プロ
©︎Bingchi Pictures

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『悪い夏』 上映中

【朝ドラ『あんぱん』北村匠海 主演最新作!】

第 37 回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞し「クズとワルしか出てこない」と話題を呼んだ染井為人の傑作小説がまさかの映画化。監督は田中圭、磯村勇斗、山田裕貴ら実力派の人気俳優たちを主演に迎え、数多くの傑作を作り上げてきた鬼才・城定秀夫。脚本は『ある男』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した俊英・向井康介。主人公・佐々木守を演じるのは、映画・ドラマの大ヒットが続く 北村匠海。真面目に生きるも、気弱な性格ゆえに犯罪に巻き込まれていく男の姿を渾身の力で体現す る。更に色仕掛けで佐々木を犯罪へと巻き込んでゆく育児放棄寸前のシングルマザー・愛美を演じる河合優実をはじめ、裏社会の住人で犯罪計画の首謀者・金本役に窪田正孝、正義感に燃える佐々木の同僚・宮田役に伊藤万理華、愛美に肉体関係を強要する佐々木の先輩・高野役に毎熊克哉、金本の愛人・莉華役に箭内夢菜、金本の手下でドラッグの売人・山田役に竹原ピストル、息子と2人困窮した 生活から万引きに手を染める古川佳澄役に木南晴夏など豪華俳優陣がクズを狂演!中毒者続出の極悪小説と日本映画界の旗手たちの奇跡の化学反応が、衝撃のサスペンス・エンターテインメントを生み出した。

〈STORY〉
市役所の生活福祉課に務める佐々木守(北村匠海)は「職場の先輩・高野(毎熊克哉)が生活保護受給者の女性に肉体関係を強要しているらしい」と同僚の宮田(伊藤万理華)から相談を受け、真相究明の手伝いを頼まれる。真面目で気弱な佐々木は、正義感に燃える宮田の頼みを面倒くさいと思いながらも断ることができず、その女性、育児放棄寸前のシングルマザー・愛美(河合優実)のもとを訪ねる。愛美は高野との関係を否定するが、実は裏社会の住人・金本(窪田正孝)、その愛人の莉華(箭内夢菜)、手下の山田(竹原ピ ストル)と共に、ある犯罪計画の片棒を担ごうとしていた。そうとは知らず、徐々に愛美へと惹かれてゆく佐々木。ふとしたきっかけで万引きを繰り返すようになってしまった生活困窮者・佳澄(木南晴夏)らを巻き込み、佐々木にとって悪夢のようなひと夏が始まろうとしていた…。

出演:北村匠海、河合優実、伊藤万理華、毎熊克哉、箭内夢菜、竹原ピストル、木南晴夏/窪田正孝

監督:城定秀夫 脚本:向井康介
原作:染井為人「悪い夏」(角川文庫/KADOKAWA 刊)

2025年/114分/日本/ビスタ/PG12
配給:クロックワークス
©︎2025 映画「悪い夏」製作委員会

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『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』 4月25日(金)より上映

【萩原利久 × 河合優実 × 監督•大九明子 × 原作•福徳秀介(ジャルジャル)

第37回東京国際映画祭コンペティション部門公式出品作品!熱狂的ファンも多いコント職人ジャルジャルの福徳秀介が2020年に小説家デビューを果たした珠玉の恋愛小説。監督は映画『勝手にふるえてろ』(17)、『私をくいとめて』(20)など、数々の話題作を手がける大九明子。主人公の冴えない毎日を送る大学生・小西徹を萩原利久、小西が恋に落ちるヒロイン・桜田花を河合優実が演じる。さらに、伊東蒼、黒崎煌代ら若き実力派俳優が勢揃いした。映画史に残る新たな最高傑作が誕生!

〈STORY〉
思い描いていた大学生活とはほど遠い、冴えない毎日を送る小西。学内唯一の友人・山根や銭湯のバイト仲間・さっちゃんとは、他愛もないことでふざけあう日々。ある日の授業終わり、お団子頭の桜田の凛々しい姿に目を奪われた。思い切って声をかけると、拍子抜けするほど偶然が重なり急速に意気投合する。会話が尽きない中、「毎日楽しいって思いたい。今日の空が一番好き、って思いたい」と桜田が何気なく口にした言葉が胸に刺さる。その言葉は、奇しくも、半年前に亡くなった大好きな祖母の言葉と同じで、桜田と出会えた喜びにひとり震える。ようやく自分を取り巻く世界を少しだけ愛せそうになった矢先、運命を変える衝撃の出来事が二人を襲うー。

出演:萩原利久、河合優実、伊東蒼、黒崎煌代、安齋肇、浅香航大、松本穂香/古田新太
監督・脚本:大九明子
原作:福徳秀介「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」(小学館刊)

2025年/127分/日本/ビスタ
配給:日活
©︎2025「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」製作委員会

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『ブルータリスト』 5月2日(金)より2週間限定上映

【本年度アカデミー賞 主演男優賞(エイドリアン・ブロディ)他 3部門受賞!】

第81回ヴェネチア国際映画祭でプレミア上映され、銀獅子賞を受賞し、第82回ゴールデングローブ賞受賞では作品賞(ドラマ部門)、監督賞、主演男優賞(ドラマ部門)を見事獲得!第97回アカデミー賞®では、主演男優賞(エイドリアン・ブロディ)、撮影賞(ロル・クロウリー)、作曲賞(ダニエル・ブルンバーグ)の合計3部門受賞を果たした『ブルータリスト』は、36歳の気鋭ブラディ・コーベットが監督・脚本・製作を務めた215分にわたる壮大な人間ドラマだ。第二次世界大戦下のホロコーストを生き延び、アメリカへと渡ったハンガリー系ユダヤ人建築家ラースロー・トートの30年にわたる数奇な半生を描き出したフィクションである。
主人公のラースロー・トートを演じるのは、『戦場のピアニスト』(02)で第74回アカデミー賞®主演男優賞を受賞し、本作で22年ぶり2度目の同賞受賞を果たしたエイドリアン・ブロディ。ラースローと共に数奇な運命をたどることになる妻エルジェーベトを演じるのは『博士と彼女のセオリー』(14)で第87回アカデミー賞®主演女優賞にノミネートされたフェリシティ・ジョーンズ、アメリカへ渡ったラースローの運命に大きな影響を与える大富豪ハリソンを演じるのは、『L.A. コンフィデンシャル』(97)のガイ・ピアースなど、ハリウッドを牽引してきたベテラン実力派が顔をそろえた。

第二次世界大戦後、無残にもすべてを奪われた建築家が希望を抱いたアメリカンドリーム。見知らぬ土地と異なる文化、その光と影に苛まれながら、家族への愛と建築への情熱をたぎらせ続けた30年――その切り拓かれていく半生を共に旅しながら、極上の没入体験を我々にもたらす唯一無二の人間ドラマが誕生した。

〈STORY〉
ハンガリー系ユダヤ人の建築家ラースロー・トート(エイドリアン・ブロディ)は、第二次世界大戦中のホロコーストを生き延びるが、妻のエルジェーベト(フェリシティ・ジョーンズ)や姪のジョーフィア(ラフィー・キャシディ)と引き裂かれてしまう。
戦後、アメリカへ渡ったラースローは、実業家ハリソン(ガイ・ピアース)から、家族の早期移住と引き換えに、最新設備を備えた礼拝堂の設計・建築を依頼される。
しかし、母国とは文化もルールも異なるアメリカでの設計作業には、数々の困難が待ち受けていた…。

出演:エイドリアン・ブロディ、フェリシティ・ジョーンズ、ガイ・ピアース、ジョー・アルウィン、ラフィー・キャシディ
監督・共同脚本・製作:ブラディ・コーベット
共同脚本:モナ・ファストヴォールド

上映時間
5/2(金)〜5/15(木) 【12:25〜(16:05)(予定)

2024年/215分(15分の途中休憩含む)/アメリカ、イギリス、ハンガリー/ビスタ/R15+
配給:パルコ ユニバーサル映画
©DOYLESTOWN DESIGNS LIMITED 2024. ALL RIGHTS RESERVED.
©︎Universal Pictures

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『いきもののきろく』 5月2日(金)より1週間限定上映

【原案 永瀬正敏が贈る“喪失と再生の物語”がついに全国公開!】

戦争と一人の女』の舞台挨拶で監督の井上淳一とシネマスコーレを訪れた永瀬正敏は、支配人の木全純治よりとある企画の監督依頼を受ける。それは名古屋市内を流れる中川運河という今はもう使われていない運河を舞台とした短篇映画だった。奇しくも中川運河は名作『泥の河』の舞台でもあった。永瀬は「出演はするが、監督は井上さんで」と言い、永瀬主演×井上監督での製作がその場で決定した。

 すぐに訪れたロケハンで、永瀬は映画の舞台となる鉄屑工場と出会い、シャッターを切りまくる。その二日後、井上のもとに永瀬から一本のプロットが届く。それは、誰もいない街の廃工場でひとり筏を作り続ける男の話だった。そこにひとりの女が訪れる――

 井上は永瀬のプロットに、東日本大震災後のイメージをプラスし、脚本を執筆。原発事故後の誰もいなくなった世界に取り残されたような男と女の話を作り上げた。そして、黒澤明の隠れた名作『生きものの記録』と同じタイトルをつける。『生きものの記録』は度重なる原爆実験による放射能の恐怖に怯えた三船敏郎がひとり孤独に狂っていく話だ。井上は「黒澤は狂っているのは三船か、何も感じないお前らか、と観客に問うている。これは三船のその後の話だ」と同タイトルをつけた理由を語っている。また、後年、『箱男』を観た井上は「これは、『箱男』を作れなかった時代の、永瀬正敏による『箱男』ではないか」とも述べている。果たして、その真意は――

 女を演じるのは、『福田村事件』のミズモトカナコ。当時、まだ京都造形大学の学生だったミズモトは永瀬相手に一歩も引けを取らない堂々たる演技を見せている。撮影は、『極悪女王』の鍋島淳裕。過去とも未来ともつかない世紀末的風景をモノクロ映像で見事に捉えている。プロデュースは木全純治。これは『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』コンビの初タッグでもある。そして主題歌は、2023年に亡くなった「頭脳警察」のPANTA。寺山修司と高取英による詩にPANTAが曲をつけた「時代はサーカスの象にのって」がせつなく流れる。

本作は2013年に撮影。当時は47分の短篇を上映する環境になく、翌14年にシネマスコーレのみで公開。しかし、近年、『ルックバック』や黒沢清の『Chime』などのヒットにより状況が変化。24年、井上の師である若松孝二13回忌イベントで上映。そこでの絶讃を受け、ついに全国公開となる。幻の傑作が今ここに蘇る。

〈STORY〉
人っ子一人いない廃墟のような街で男は運河に流れ着いたゴミを拾い集める。
そこに現れる女。
男の日常に微かにひびが入り始める。

出演:永瀬正敏、ミズモトカナコ
監督・脚本:井上淳一

原案:永瀬正敏 主題歌:PANTA

特別鑑賞料金:一律 1,300 円
※特別興行につき各種割引、ご招待券はご利用いただけません。予めご了承ください。

上映時間
5/2(金)〜5/5(月) 【16:15】
5/6(火) 【16:25】上映後トークイベント有
5/7(水)、5/8(木) 【16:15】

5月6日(火)16:25の回
柄本明さん × 井上淳一 監督
上映後トーク イベント開催!
詳細はこちら

2014年/47分/日本/ビスタ
配給:ドッグシュガー
©︎シネマスコーレ/ドッグシュガー

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『鹿の国』 5月9日(金)より上映

【大ヒットで全国に上映拡大!日本最古の神社、諏訪大社に迫る】

日本列島のヘソ、諏訪盆地に位置する日本最古の神社の一つ、諏訪大社。年間200回をその超える祭礼は謎に満ちている。重要神事で降ろされる古い神・ミシャグジ。そして神事に欠かせないとされた鹿の生贄……。ネパールやチベットで生と死の文化を追ってきた監督・弘理子(ひろ・りこ)は、四季の祭礼を追ううち、そこにあるいのちの循環への原初の祈りに気づく。そして、長らく畏怖と謎に包まれてきた中世の「御室神事(みむろしんじ)」の芸能再現に挑む。厳冬の3カ月間、神域の穴倉に籠められた生き神・少年大祝(おおほうり)の前で繰り広げられた芸能とは?そして春4月、化粧を施されて出現する大祝に捧げられた75頭の鹿の首の意味とは?冬から春へ、死から再生へ。美しい四季とともに3年をかけて描き出された、現代社会を生きる私たちが忘れかけていた原初の祈りの姿。
半世紀前から諏訪に関わり、数々の映像民俗学作品を手がけてきた北村皆雄がプロデューサーを務める。語りは、声優の能登麻美子といとうせいこう。音楽を、国内外のアーティストから高く評価されている音楽家の原摩利彦が担う。

〈STORY〉
はるか昔、大地が引き裂かれることで誕生した巨大なくぼ地、諏訪盆地。
ここでは古来、鹿を贄とする祭礼が行われてきた。
それを伝えてきたのは全国に1万社ある諏訪神社の総本社、諏訪大社。
この地域の人たちにとって、鹿とはどんな存在なのか?
答えを求めて、600年前に途絶えた謎の「御室神事」の芸能を再現する。それは凍てつく冬、3ヵ月間にわたって行われていたという。半地下の穴蔵に籠って、鹿の贄を食し、豊穣を願う芸能を奉納していたのだ。
わずかな史料を手掛かりに、神事を司っていた生き神・大祝(おおほうり)、神の使いとされた少年たちの存在と、正体を明らかにする。時空を超えてよみがえったのは、穀物と動物の命を重ねる、他に類を見ないいのちへの眼差し。
春が巡り来ると、神前に75頭の鹿が捧げられた。今でも猟師は、鹿の肉を捧げに諏訪大社にやって来る。そこで手にする一枚の札――、仕留めた鹿を贄とし、それを人が食すことで鹿が生きる太古の昔から諏訪の地を支配してきた自然信仰「ミシャグジ」、そして神と仏たち。それらが盆地の中で重なり混じりあうことで形作られた独特の世界が、今もある。

監督:弘理子
語り:能登麻美子・いとうせいこう
音楽:原摩利彦

2025年/98分/日本
配給:ヴィジュアルフォークロア
©2025 Visual Folklore Inc.

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『オン・ア・ボート』 5月9日(金)より1週間限定上映

【渋川清彦×松浦りょう×山本奈衣瑠 CMディレクター•ヘソ初監督短編】

憧れのマイホーム。歳上の夫との静かな新婚生活。 女が望んで手に入れた「今」が、「あの頃」の友との再会で揺らぎ始める。 ボートとは。結婚とは。そして自由とは何かー。

第19回大阪アジアン映画祭で芳泉短編賞スペシャルメンションを受賞した本作は、CMディレクターとして活躍するヘソによる初監督作品。主人公のさらを演じるのは、2023年の映画『赦し』で主人公である17歳で殺人を犯した加害者役を演じ、話題となった松浦りょう。渋川清彦、今最注目の女優・山本奈衣瑠の実力派2人が脇を固める。

〈STORY〉
郊外の一軒家。専業主婦になったばかりの高橋さらと、ひとまわり歳上の高橋忠は、会話こそあまり噛み合わないが、穏やかな新婚生活を過ごしている。そこへお祝いにやってきた、さらの旧友・鈴木えだまめ。家の前でタバコを捨て、冷蔵庫を開き、勝手に自分の友人を招き入れ・・・そんな自由すぎる彼女の振る舞いに、神経質な忠はフラストレーションを溜めていく。一方さらは、かつてと変わらぬえだまめの様子に忘れかけていた「あの頃」を思い出し、忠に苛立ちを感じ始め…

出演:渋川清彦、松浦りょう、山本奈衣瑠、中尾有伽、和田紗也加、杏奈メロディー
脚本・監督:ヘソ
音楽:Kan Sano

特別鑑賞料金:一般  1,300 円、各種割引 1,000円(会員、シニア、学生以下、障がい者)
※特別興行につき各種割引、ご招待券はご利用いただけません。予めご了承ください。

2024年/32分/日本/16:9
配給:ピラミッドフィルム
©️2024 PYRAMID FILM INC.

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『シンシン/SING SING』 5月16日(金)より上映

【アカデミー賞主演男優賞ノミネート俳優が元収監者と送る感動の実話】

2024年3月、映画ファンに支持されるSXSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト)映画祭で、観客の投票により選ばれる最高賞「観客賞」を受賞。躍進はここから始まった。
本作はNYに在る最重警備の収監施設<シンシン刑務所>で、舞台演劇を通して収監者の更生を目指すプログラム 「RTA」に取り組む中で育まれていく、友情と再生を描いた、感動の実話。主要キャストの85%以上が実際にシンシン刑務所の元収監者であり、演劇プログラムの卒業生及び関係者たちで構成されるユニーク且つ挑戦的なプロジェクト。
北米配給権は人気スタジオA24が獲得し、その後次々と世界の映画祭・映画賞での受賞を果たし、本年度ゴールデングローブ賞ではコールマン・ドミンゴが主演男優賞にノミネート。そして遂には本年度アカデミー賞で3部門ノミネートを果たすという快挙を成し遂げた。元収監者とオスカー有力俳優の誰も観たことのないキャストアンサンブルが織りなす演技を越えたリアリティ。そしてラストに待つ大きく、心地よい感動が観るものを包み込む。

〈STORY〉
NY、<シンシン刑務所>。無実の罪で収監された男ディヴァインGは、刑務所内の収監者更生プログラムである<舞台演劇>グループに所属し、仲間たちと日々演劇に取り組むことで僅かながらに生きる希望を見出していた。そんなある日、刑務所いちの悪党として恐れられている男クラレンス・マクリン、通称“ディヴァイン・アイ“が演劇グループに参加することになる。そして次に控える新たな演目に向けての準備が始まるが――。

出演:コールマン・ドミンゴ、クラレンス・マクリン、ショーン・サン・ホセ、ポール・レイシー
監督:グレッグ・クウェダー

2023年/107分/アメリカ/ビスタ
配給:ギャガ
©2023 DIVINE FILM, LLC. All rights reserved.

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『素晴らしい世界は何処に』 5月23日(金)より1週間限定上映

【森山直太朗デビュー20周年ツアーのライブドキュメンタリー】

デビュー20周年ツアー『素晴らしい世界』を巡るアーティストの森山直太朗。
107本の公演をおよそ2年かけ各地を回る旅の途上、父親の死に直面する。幼少期に体験した両親の離婚、家族への愛、閉ざされた想いを胸に国内最終となる両国国技館公演を迎える。
『素晴らしい世界』を探し求めて辿り着いた場所とは?
ツアー記録として撮影された映像と自身による独白(モノローグ)をもとに再構成したドキュメンタリー。
両国国技館のライブ映像を 軸に展開する死と再生の物語がここに。

出演:森山直太朗
監督:番場秀一
主題歌:「新世界」森山直太朗

特別鑑賞料金:一律 2,500 円
※特別興行につき各種割引、ご招待券はご利用いただけません。予めご了承ください。

2025年/101分/日本/ビスタ
配給:アスミック・エース
©2025 SETSUNA INTERNATIONAL

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『KIDDO キドー』 近日順次上映

【ショーン・ベイカー監督絶賛!オランダ新鋭のロードムービー】

監督を務めたのは、そのビジュアルセンスと遊び心あふれる作風で注目を集めているオランダの新星、ザラ・ドヴィンガー。長編デビュー作の本作はベルリン国際映画祭に正式出品、カンヌジュニア映画にも選出され、本作を鑑賞した映画監督のショーン・ベイカーからも絶賛されるなど、世界各国から称賛の声が寄せられた。2人の旅を彩るのはダスティ・スプリングフィールドの「Stay Awhile」やペニー・アンド・ザ・クォーターズの「You and Me」など1960~70年代の印象的なサウンドトラック。アメリカン・ニューシネマへの愛をちりばめた、どこか懐かしくもまったく新しいロードムービーが誕生した。

〈STORY〉
ママがやって来る!児童養護施設で暮らす11歳の少女ルーのもとに、離れ離れだった母親のカリーナから突然連絡が入る。自称ハリウッドスターのカリーナは、再会を喜ぶルーを勝手に施設から連れ出し、「ポーランドのおばあちゃんのところへ行く」と告げる。カリーナにはルーとずっと一緒にいるための、ある計画があったのだ。「人生はゼロか100かよ、お嬢ちゃん」。ルーは破天荒な言動を見せるカリーナに戸惑いながらも、母親と一緒にいたいという思いでついていくのだが…。

出演:ローザ・ファン・レーウェン、フリーダ・バーンハード、マクシミリアン・ルドニツキ、リディア・サドウカ、アイサ・ウィンター
監督:ザラ・ドヴィンガー

2023年/91分/オランダ/ビスタ
配給:カルチュアルライフ
©2023 STUDIO RUBA

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『無名の人生』 近日順次上映

【『音楽』『JUNKHEAD』に続く個人制作アニメの新たな傑作!】

2021年、コロナ禍を機に独学で作り始めた短編アニメーション『MAHOROBA』が、ぴあフィルムフェスティバル、下北沢映画祭ほか国内の自主映画祭で数多くの賞を受賞した鈴木竜也監督が、たった1人で、1年半を費やし描き上げた長編デビ ュー作『無名の人生』。

『MAHOROBA』ではブラック企業に勤める男が逃亡を図る物語、続く『無法の愛』でははみ出し者の男女の関係を軸に、 現実社会で起きた無差別刺傷事件にも焦点を当てるなど、一貫して“不条理な世の中に生きる者たちの生き様”をシニカルな描写で描いてきた鈴木監督。『無名の人生』は、仙台に暮らすいじめられっ子の孤独な少年が、父親の背中を追ってアイドルを目指すところから始まる物語。生まれてから死ぬまでに蔑称や源氏名などいくつもの呼称で呼ばれた主人公の波乱に満ちた100年の生涯を、高齢ドライバーや芸能界の闇、若年層の不詳の死、戦争など今まさに我々が直面する数々のセンセーショナルな社会問題を背景に全10章で描き切ります。鈴木監督がたった一人で描き上げた本作は、脚本をあえて準備せず、章ごとにタッチも色彩も変化し、観る者を飽きさせない変幻自在なアニメーションとなっております。

制作期間7年半、総作画枚数4万枚超で国内外を席巻した岩井澤健治監督作『音楽』(19)、世界の映画賞で称 賛されたストップモーションアニメ『JUNK HEAD』(21)のヒットが記憶に新しい、日本の個人制作の長編アニメーション市場。今回、岩井澤監督が『無名の人生』のプロデュースを手掛け、アニメ業界にさらなる多様性をもたらします。鈴木監督たっての希望で主人公の声を務めたのは、ラッパーのACE COOL。昨年5月に2ndアルバム『明暗』をリリースし、3月6日には東京・WWW X でワンマンを開催。その卓越したスキルで抒情的・哲学的なラップを放ち、聴く者を魅了。今回、映画初出演かつ声優初挑戦となりましたが、少ない台詞ながらも主人公の心の揺らぎと悲哀を繊細に表現しました。

そして、田中偉登・宇野祥平・猫背椿・鄭玲美・鎌滝恵利・西野諒太郎(シンクロニシティ)・中島歩・毎熊克哉・大橋未歩・津田寛治が参加。実力派俳優から、フリーアナウンサー、お笑い芸人など、世代もフィールドも異なるキャスト陣が、そのほとんどが声優未経験ながら、監督の孤高の作品作りと唯一無二の作風に共鳴。個人制作の長編アニメーションの新たな傑作がここに誕生しました。

〈STORY〉
仙台の団地でひっそりと暮らす、いじめられっ子の主人公。やがて彼は、ある転校生との出会いから父親の背中を追ってアイドルを夢見るように。そこから図らずも成り上がっていく主人公の美しくも悲哀に満ちた人生が、高齢ドライバーや芸能界の闇、若年層の不詳の死、戦争など、今まさに我々が直面する数々の問題を背景に描かれていく。「本当の名前を呼ばれることの無かった男」が最後に直面する、誰も見たことのない景色とはーーー。

声の出演:ACE COOL、田中偉登、宇野祥平、猫背椿、鄭玲美、鎌滝恵利、西野諒太郎(シンクロニシティ)、中島歩、毎熊克哉、大橋未歩、津田寛治

監督・原案・作画監督・美術監督・撮影監督・色彩設計・キャラクターデザイン・音楽・編集:鈴木竜也
プロデューサー:岩井澤健治(『音楽』『ひゃくえむ。』)

2024年/93分/日本/シネマスコープ
配給:ロックンロール・マウンテン 配給協力:インターフィルム
©鈴木竜也

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『BAUS 映画から船出した映画館』 近日順次上映

【高知と東京を拠点に活動する甫木元空 監督 最新作!】

監督を務めるのは、バンド・Bialystocksのボーカルとしても活動し、映画『はだかのゆめ』(22)では小説も出版するなど、各界で活躍する甫木元空。「吉祥寺に育てられた映画館 イノカン・MEG・バウス 吉祥寺っ子映画館三代記」(本田拓夫著/文藝春秋企画出版部発行・文藝春秋発売)を原作に青山真治が着々と温めていた脚本を、2022年3月の逝去を機に甫木元が引き継ぎ執筆した。劇中の音楽は、吉祥寺バウスシアターや青山真治とも縁深い大友良英が担当する。主演を務めるのはこれが監督とは初のタッグとなる染谷将太。映画の未来へ情熱を燃やすサネオを演じる。サネオの兄・ハジメ役には、ロックバンド銀杏BOYZの峯田和伸。そして、サネオの妻・ハマ役を夏帆が演じる。さらには、鈴木慶一、橋本愛、光石研、とよた真帆といった豪華な顔ぶれが揃い、実力派俳優たちが生命力あふれる演技で物語を彩る。映画上映だけに留まらず、演劇、音楽、落語……「おもしろいことはなんでもやる」という無謀なコンセプトを掲げ、多くの観客と作り手に愛されながら30年の歴史を築いた吉祥寺バウスシアター。2014年の閉館から遡ること約90年、1925年に吉祥寺に初めての映画館“井の頭会館”がつくられ、1951年にはバウスシアターの前身となる“ムサシノ映画劇場”が誕生していた。

「映画館」という、ささやかでいてあらゆる人々に開かれた空間。本作ではそんな唯一無二の場所を舞台に、時流に翻弄されながらも娯楽を届け続けた家族の長い道のりを辿り、現在、そしてその先へと続く希望に満ちた「あした」を描き出す。

〈STORY〉
1927年。活動写真に魅了され、「あした」を夢見て青森から上京したサネオとハジメは、ひょんなことから吉祥寺初の映画館“井の頭会館”で働き始める。
兄・ハジメは活弁士、弟・サネオは社長として奮闘。
劇場のさらなる発展を目指す二人だったが、戦争の足音がすぐそこまで迫っていた——。

出演:染谷将太、峯田和伸、夏帆
渋谷そらじ、伊藤かれん、斉藤陽一郎、川瀬陽太、井手健介、吉岡睦雄
奥野瑛太、黒田大輔、テイ龍進、新井美羽、金田静奈、松田弘子
とよた真帆、光石研、橋本愛、鈴木慶一

監督:甫木元空
脚本:青山真治、甫木元空 音楽:大友良英

2024年/116分/日本/ヨーロピアンビスタ
配給:コピアポア・フィルム/boid
©本⽥プロモーションBAUSboid

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『ハッピー☆エンド』 近日順次上映

【「在宅緩和ケア」という医療を選択した5つの家族の物語】

在宅緩和ケア医師の萬田緑平先生の診療所は、いつも笑い声が絶えません。
ジョークが好きな萬田先生の信条は、患者さん本人の気持ちを最優先する「患者ファースト」。末期がんで余命宣告された患者さんたちは、住み慣れた我が家で「生き抜く」ことを選択します。家族旅行を楽しんだり、愛するペットとともに暮らす。趣味のガーデニング、ゴルフ、お酒を満喫する。その笑顔に包まれた穏やかな日々は、病院での入院生活とはまったく異なる時間が流れています。
本作で描かれるのは、最期まで自分らしく生きる、その輝き。感謝の言葉を贈りあうことで、前向きに歩きはじめる家族の姿です。

さらに、全身がんを抱えながら 2018 年に亡くなった樹木希林さんの言葉の数々が、私たちに明るく生き続ける極意を教えてくれます。

在宅緩和ケア医療に密着したのは、今なお上映が続く『夢みる小学校』のオオタヴィン監督。
ナレーションは、佐藤浩市さんと室井滋さんのスペシャルなコラボレーションが実現。エンディングテーマは、ウルフルズの名曲「笑えれば V」。

がんに悩む現代人に伝えたい、”緩和ケアという希望”を描いたドキュメンタリー。 あなたの人生をハッピーエンドにするためのヒントがここにあります。

出演:萬田緑平(在宅緩和ケア医)、樹木希林
ナレーション:佐藤浩市、室井滋
監督:オオタヴィン
エンディングテーマ:ウルフルズ「笑えればV」

2025年/85分/日本/16:9
配給:新日本映画社
©まほろばスタジオ

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『骨なし灯籠』 6月20日(金)より1週間限定上映

【先行上映で5ヶ月のロングラン!高知出身 まひろ玲希さん出演作】

熊本県山鹿を舞台に、妻を亡くした男が伝統工芸品「山鹿灯籠」と出会い、地元の人々との触れ合いを通じて再生していく姿を描いたヒューマンドラマ。
たった2週間の撮影期間から始まった映画「骨なし灯籠」は、元テレビマンの夫と、脚本家の妻(今作で初監督)が、二人三脚で、資金集めから奔走し、つくりあげた作品である。
当初2週間の予定で始まった熊本の先行上映では、口コミで噂が広がり、延長に次ぐ延長となり5ヶ月21週に及ぶ異例のロングランとなった。

〈STORY〉
亡き妻の骨壺を抱え、死に場所を探し、彷徨う男がいた。
古き時代の佇まいを残す、熊本豊前街道の温泉町「山鹿(やまが)」で、男は祭りのポスターに描かれた「灯籠娘」に、妻・ゆかりの面影を見る。
元・美術教師の男・市井祐介(49)は、灯籠師見習い・直樹(30)に誘われるまま働き始めるが、一年が経ち、妻の三回忌を迎えても、深い喪失と孤独は拭えない。

町を出ようと決めた、祭りの日。
突然、ゆかりの双子の妹だという、あかりが現れる。
「あなたにお願いがあって」

千人灯籠を踊るために、スペインからやってきたというあかり。
彼女の目的とは―――。

出演:水津聡、まひろ玲希、高山陽平
脚本・監督・編集:木庭撫子

全国共通前売券(1,500円)劇場窓口にて販売中

2023年/108分/日本
配給:熊本やまが映画プロジェクト
©熊本やまが映画プロジェクト

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『海がきえこる』 今夏上映

【高知を舞台としたスタジオジブリの名作が初の全国リバイバル上映!】

『海がきこえる』は、月刊『アニメージュ』で連載された作家・氷室冴子の原作小説をスタジオジブリの若手スタッフが中心になって1993年に長編アニメーション化、テレビスペシャルとして放映された作品。高知と東京を舞台に、10代の終わりが近づく3人の若者たちの繊細な心の揺らぎや葛藤に向き合う青春模様をみずみずしく描き出しています。

多くの人にとって馴染みのあるスタジオジブリ作品とは一味違った作風で、人間関係の機微や複雑さを捉えたリアルなテーマと情景が心に残るストーリー。今もなお多くのファンに愛され、さらに新たな世代や海外のファンも魅了し続けている名作アニメーションです。

2024年に都内の映画館にて期間限定で上映され、連日満席のロングランが話題にもなった『海がきこえる』。未だ全国上映を望む声がやまない中、動画配信では観ることができない本作がついにリバイバルにて待望の全国上映となりました。

〈STORY〉
東京の大学に進学した杜崎拓(もりさきたく)は、吉祥寺駅の反対側ホームにある人影を見た。中央線下り列車に姿を消したその人影は確かに武藤里伽子(むとうりかこ)に見えた。だが里伽子は高知の大学に行ったのではなかったのか。高知へと向かう飛行機の中で、拓の思いは自然と里伽子と出会ったあの2年前の夏の日へと戻っていった。――里伽子は勉強もスポーツも万能の美人。その里伽子に、親友の松野が惹かれていることを知った拓の心境は複雑だった。拓にとって里伽子は親友の片思いの相手という、ただそれだけの存在だった。それだけで終わるはずだった。高校3年のハワイの修学旅行までは…

声の出演:飛田展男、坂本洋子、関 俊彦
原作:氷室冴子
監督:望月智充 脚本:中村 香
制作:スタジオジブリ

特別鑑賞料金:大人 1,600 円/高校生以下 1,000円
※特別興行につき各種割引、ご招待券はご利用いただけません。予めご了承ください。

1993年/72分/日本/スタンダード
配給:Filmarks
©︎1993 Saeko Himuro/Keiko Niwa/Studio Ghibli, N

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