
「勝手に流れた星だから」

原作・脚本 原田マハ×安藤桃子監督作品
上映時間:25分
天国へ旅立った祖母・夏江の忘れ物を探しに、結は仲間と共にかつて祖母が住んでいた魚梁瀬村へと出かけた。
道中・夏江の幼馴染だった劇場館主・小松原と出会い、高度成長期の変革のなか、ダム湖の底に魚梁瀬村が沈んだこと、そしてその村での少年の淡い初恋の話を聞く。複雑な思いを抱えながら、村が沈んだ湖へ向かう途中、結たちはある事故に遭い……。
美しい土佐の風景のなか、時を超え、現代に受け継がれていく優しい意思の物語。
誰もが懐かしい故郷に誘われる、至極の短編映画の誕生です。
「ワタシって何もの」

奥田瑛二監督
上映時間:43分
あなたは何者ですか、と聞かれて、何人の人が自分の存在を証明できるだろうか。
自分とは何者なのか?自覚しながら生活する人は残念ながら少ないように思う。
現代社会、特に若い世代では自分がどうなりたい?何になりたい?ということをイメージし行動することができずに受験、就職、、、と周りに流されるかのように毎日を過ごす人が少なくないはずだ。
幼い頃は誰しもが短冊に願いを書いた…そこでは現実的かどうかなんてまったく関係のない願いや夢を表現することができていたのではないだろうか。
乳児期、幼児期、学童期、そして思春期。この思春期こそが自分は何者なのか?自分は誰か?という感情に激しく揺さぶられる、とても重要な”悩める時期”である。
この悩みに気付くこと自体がアイデンティティ―探しの第一歩である。
振り返り、確認し、そして前に進む。その繰り返しこそが自己の存在を証明し、価値を見出す。
幼少の頃の道草の如く経験と好奇心、無駄なものは何もない探求の旅。それができれば、アイデンティティー発見!確立である!
この映画「ワタシって何もの」は自己の存在価値を自覚できずに家族、友達、周囲の大人に問いかける一人の少女の物語である。
彼女が答えを見つけた時、きっとあなたも気づかされる…
「キネマMが呼んでる」

黒川貴監督
上映時間:5分
2017年に期間限定映画館として始動した“キネマM”。
2023年ついに“キネマミュージアム”としてお街に映画館が帰ってきました。
そんなキネマミュージアム自体を題材としショートムービー。
隅々までこだわり抜かれ何度見ても新たな発見のある、キネマミュージアムへの愛が炸裂した作品です。
「山ノ上の農園で。」

脚本・監督・制作 西森達也
上映時間:40分
高知県“本山町”において無農薬有機栽培農業を営む父・山ノ上和一(川島敬三)。
高知市内でうだつの上がらない生活を送る息子・寛司(林寛則)。
急死した父の農園の跡を継いで無農薬で野菜を作り始めたものの、失敗ばかりが続いてしまう。
自分と父の畑の違いとは…
実在する農家に着想を得た感動のヒューマンドラマ。
「ippo」

柄本 佑監督×加藤一浩脚本
上映時間:76分
劇作家・演出家の加藤一浩による3本の演劇戯曲を原作に、柄本佑が「映画」の息吹を与えた短編連作集―
「ムーンライト下落合」 加藤亮×宇野祥平
肌寒さを感じる、ある春の深夜。東京・下落合にある長田のアパートに、友人の三上が泊まりに来ている。
久しぶりの会話だ。眠れぬ夜を過ごすふたりは、互いのいまを探り合うように会話を続ける。
「約束」 渋川清彦×柄本時正
梅雨どきのある日。昔ながらの団地の一角の広場に、ふたりの兄弟がいる。スーツ姿の兄と作業着姿の弟。
ふたりはどうやらお金に困っている様子なのだが…。
「フランスにいる」 加藤一浩×高良健吾
フランスの、ある田舎町。一人旅をする日本人の男と、同じく日本人の画家。画家は今まさに、自分のアトリエで男の肖像画を描こうとしている。全編iPhoneで撮影された一本。